家庭の薬膳 第50回 ~柿

柿の味と性質


薬膳の考え方では、柿の味は「甘く」、性質は「体を冷やす」という分類になります。

柿の効能

柿の野生種は中国を主とする東アジア全域の原産で、日本に渡って来たのもとても古く、弥生時代にさかのぼると言われています。
原産種は全て渋柿でしたが、鎌倉時代頃の日本で品種改良された甘柿が作られました。
中国の民間療法では、干し柿の表面の白い粉は口内炎の薬として使われてきました。
また、干し柿に蜂蜜をかけたものは咳止め、痰切りの効能もあるそうです。
その他、柿の実には以下のような効果があるとされています。

■肺の余熱を取り除く
■便秘症の改善
■口内炎の緩和
■口の渇きを抑える
■二日酔いの改善

柿の実には食物繊維が多く含まれているため、便秘を改善するはたらきがありますが、渋味の部分のタンニンは、大量に摂取するとかえって便秘気味になってしまいます。
柿には体を冷やす性質もありますので、美味しいからといって食べすぎにはくれぐれもご注意ください。


このページの内容は、中国の昔からの民間療法や、年配の方から伝え聞いた話を基に構成しています。
病気やその他の疾患に、必ず効果があることを保証する訳ではないことをご了承下さい。

15.Oct.2014