家庭の薬膳 第11回 ~ 菜の花

菜の花の味と性質


薬膳の考え方では、大根の味は「塩辛く」、性質は「身体を温める」という分類になります。

菜の花の効能

菜の花には、以下の効能があるとされています。

■風邪予防
■美肌効果
■ストレス解消
■疲労回復
■貧血予防

菜の花(またはアブラナ、ナタネ)はビタミンA,B1,C、鉄分が豊富で特有の苦味を持った野菜です。
春の野菜は苦味を持ったものが多いですが、冬の間活動が停止していた胃腸の動きを、この苦味で刺激し春の活動期にあわせて活性化してくれます。
食物繊維も豊富で、お酢を加えることによって整腸作用も期待できます。
一般的に花のつぼみには栄養価が高くあるといわれており、そのつぼみも一緒に食べられる菜の花はより効率よく栄養を摂取することができます。

さて、中国では菜の花は、古くから民間療法の薬としても使われてきました。
茎の部分は血液の循環nをよくするものとされ、特に産後の血のめぐりの悪さから来る不調や発熱に効きめがあるとのこと。時には、難産の治療にも用いられることもあります。

それから、昔は子供の寄生虫を除く漢方薬のひとつとしても使われていました。
寄生虫がほとんどいなくなってしまった現在では、少し信じられないような気もしますね。

ところで、この菜の花の種は古くから油を採るために使われており、今も菜種油はピーナッツ油・綿油(綿花の種子から採られる油)と並んで、どこの家庭でもよく使われる植物油です。
現在は、空気のきれいな江南や四川地方、それから西方の青海あたりで大量生産されています。


このページの内容は、中国の昔からの民間療法や、年配の方から伝え聞いた話を基に構成しています。
病気やその他の疾患に、必ず効果があることを保証する訳ではないことをご了承下さい。

02.Apr.2007