季刊・家庭の薬膳 季節のすこやか食養生

秋分の頃の食養生

毎年9月23日ごろが「秋分」にあたり、この日に昼と夜の長さがほぼ同じとなります。
まだ日中は暑さを感じることもあるものの、日に日に秋らしい涼しく爽やかな気候に変化しつつある時候です。

中国には「春?秋凍」という諺があります。
春先には厚着、初秋には薄着をすると気温に体が徐々に慣れて、風邪の予防をすることができる、という意味です。
秋分を過ぎたあたりから気温が下がり始めますが、あわてて秋の装いに変えなくてもいいんですよ。

また、「潤肺」という言葉はご存知でしょうか?
ちょうど今の季節、咳や痰が出やすい方がおられるかもしれません。
これは秋になっても夏の暑気が体の中に残り、肺が乾燥しているための症状だといわれています。
そこで、解熱をしてくれる食材の梨や菊の花を食べることで、乾燥した肺の状態を改善することを潤肺と言うのです。

梨には肺の中の余分な熱を取って正常な状態を保ち、菊の花は解熱、解毒、炎症を抑えることが出来るので、風邪やインフルエンザの 予防にもなります。
ただし、夕飯の後は生の果物は体を冷やしますので、夕飯の後には避け、朝に召しあがるようにしてください。


このページの内容は、中国の昔からの民間療法や、年配の方から伝え聞いた話を基に構成しています。
病気やその他の疾患に、必ず効果があることを保証する訳ではないことをご了承下さい。

01.Oct.2009