家庭の薬膳 第16回 ~春菊

春菊の味と性質


薬膳の考え方では、春菊の味は「甘く」「辛く」、性質は「温寒のどちらにも偏らず」「毒はない」という分類になります。

春菊の効能

春菊には下記のような効果があると言われています。■肺の機能をよくする■胃を整える■美肌効果■風邪の予防■疲労回復■その他~貧血予防・ガン予防など春菊は中国語ではいくつかの呼び名がありますが、一般には主に「?蒿(tonghao) 」「菊花菜(juhuacai)」と呼ばれることが多いです。

春菊の独特の香りは10種類の成分からなるもので、自律神経に作用し、胃腸の働きを良くして便秘や胃もたれを改善する効果があります。
消化不良による口臭の改善にも使われます。
また、皮膚や粘膜を丈夫にして視力低下をふせぐビタミンAが豊富に含まれています。
ビタミンCも豊富なので、美肌作りに効果的です。

食用しているのは、アジア圏で、主に日本や中国などですが、漢方の世界では古くからその効能が尊ばれ、「食べる風邪薬」と珍重されてきました。
中国では、冬から春にかけて、乾燥により肺に溜まった余分な熱が咳や痰を引き起こし、また時には精神的な不安や不眠に陥ったりすると考えられています。
春菊は、これらさまざまな症状に効果を示す食材でもあります。

その他には、高血圧によるめまいにも一定の効果があるものとされるなど、非常に優秀な食材なのです。
春菊のはたらきをより効率的に身体に取り入れるには、白菜、大根と一緒に調理して食べるのがよいと伝えられています。
また、調理法の際は、あくの少ない野菜ですので、水にさらす時間やゆで時間は長すぎないようにしてください。


このページの内容は、中国の昔からの民間療法や、年配の方から伝え聞いた話を基に構成しています。
病気やその他の疾患に、必ず効果があることを保証する訳ではないことをご了承下さい。

01.Mar.2008