うまいもん放浪記 特別企画 第12弾 ~ 秋の飛騨高山への旅



昨年の晩秋、パンちゃんは飛騨山脈のふもと、岐阜県の飛騨高山を訪れました。
今回のうまいもん放浪記 特別企画 第12弾では、飛騨高山のうまいもんをたっぷりご紹介いたします。



こちらの丸いもの、なんだかおわかりでしょうか。
これはドライフルーツとしてもおなじみの「なつめ」を、うす味のだしで軽く煮たものなんです。
なつめを、このように繊細な和食の一品としていただくのは初めてなので驚きました。
なんでも、飛騨地方ではごく普通の食べ方だそうで、このあと入ったどの店でも、突出しとして登場したのでした。
ちなみに中国では、なつめは生のまま齧って食べてました。
ちょっとりんごみたいで、なかなかおいしいんですよ。
それから、市松模様の綺麗なこの料理は「くじら豆腐」です。
実際は昆布と豆腐で作られているのですが、見た目が鯨の皮に似ているため、こう呼ばれているのだそうです。
あっさりしていて食べやすいけれど、しっかり味がしみていてとっても美味でした。


次は、飛騨といえばやっぱりこの飛騨牛!
思ったとおりの素敵な味を堪能でき、とっても満足。
そしてこちらは、素敵においしいお菓子。
上は抹茶入り、下は素材そのものの味のする栗きんとんを2層にしたものです。
抹茶の味もほのかにしつつ、栗の味がしっかりとしていて、味のバランスが絶妙で感激しました。
これは400年続く老舗でいただいたものなのですが、さすが伝統の味は素晴らしいものでした。

飛騨高山は「飛騨の小京都」らしい京都風の洗練された味に加え、郷土の山と川の幸に恵まれていて、本当に食文化の豊かな土地なんだなあ、と感じずにはいられません。


さて、こちらは、子持ちの川魚「やまめ」を焼いたもので、わさびでいただきます。
きれいな渓流にしか生息しないこの魚を食べられるのは、飛騨のふもとのこの場所だからこそ、ですよね。
次はなんとか間に合った秋の味覚、きのこを使った一皿です。
少し甘くてフルーティな豆のペーストで和えてあり、初体験のなんとも不思議な味わいですが、なぜかとっても美味なのでした。
この二品は、地元の常連さんでにぎわう小料理屋さんでいただいたもの。
旅行客がふらりとやってくるのは珍しいそうで、店主も常連さんたちも、とても親切にこの地の美味しい情報を教えてくださいました。
店を出るころはすっかり常連さん気分に浸ってしまい、ほんとに楽しいひとときを過ごすことができました。
こんなふうに地元の人と会話を交わしたりすることも、旅の醍醐味のひとつですよね。

今回の飛騨高山の旅では、美味しいもの、きれいな町、そして温かい人たちと出会え、心ゆくまで満足することができました。


15.Jan.2009