うまいもん放浪記 特別企画 第8弾(前編) ~ 中国四川省への旅



うまいもん放浪記 特別企画第9弾 中国四川省への旅の前編をお送りいたします。
長い道のりを経てたどり着いた地は、この世のものとも思えない美しい場所でした。



ゴールデンウィークに、中国の濾沽(ロコ)湖(Luguhu)に行って来ました。
この湖は四川省と雲南省にまたがって位置していて、今回は四川省側への旅でした。
日本からは飛行機で北京経由で成都まで行き、さらに飛行機を乗り継いで西昌へ、そしてその先は車で6時間ほどかけ、やっと現地にたどり着くことができます。


交通手段がなく、移動は正直かなり疲れたのですが、現地に着くなり疲れもふっとんでしまいました。
というのも、ここは本当に美しい所だったのです。
見てください、この景色!


濾沽湖は標高が2690mの高地にある湖で、驚くほど水が美しいことで知られています。
何と水深16mまで見えるほどの透明度が高いのです。
泳いでいる小魚や小エビも、もちろんしっかり見ることができます。
こちらは湖で魚を獲る漁師さん。
湖で獲れた小魚は、夕食にいただきました。


さて、この土地に住むのは摩梭人(Mosuoren)と呼ばれる人たちです。
納西族の支系だそうですが、人数が少ないため少数民族としても承認されていないのだそう。
(ある程度の人口になると「族」、それ以下だと「人」という名称で呼ばれます。)
右は摩梭人の集落にある家です。
素朴な作りの家に、色とりどりの布などで飾り付けをしてかわいいのです。



この摩梭人の風習には「走婚」と呼ばれる婚姻形態があり、これはいわゆる通い婚のこと。
女性の家に男性が通ってくるため、家庭は母系で受け継がれ、家で一番えらいのはおばあさんなんです。
私の隣におられるのは、おばあさんの娘さんです。


後ろに写っている帽子をかぶった青年は、現地の方。
この村一番のかっこいい彼と一緒に、みんなで記念撮影です。
もっと前に来て!って言ったのですが、照れ屋の青年は後ろのほうで控えめにはにかんでいます。


さて、旅のレポートと言えば忘れてはならないのが、美味しいもののご紹介です。
今回も数々の絶品料理を味わってきましたよ。
まずは綺麗な翡翠色の枝豆のスープです。
とっても濃厚な味で美味しかったですよ。


こちらが今回一番気に入ったものです。
濾沽湖で獲れたエビを生きたままタレに漬け込んでから食べるというもの。
さすが四川省だけあり、タレはとっても辛いのですが、ねぎやにんにくなどの薬味が効いていてすごく美味しかったです。


この夜、食事の途中いきなり停電に。
ここではよくあることのようで、ちゃんとろうそくが用意されていました。
ろうそくのほの暗い灯りの中、みんなで同じ料理をつついておしゃべりしながら夕食を楽しみました。


ちなみにこちらは同じ濾沽湖の雲南省側の湖畔です。
自転車のレンタル店などもあり、四川省側に比べて観光客も多く便利ではありました。
でも、私は少し不便でも素朴な四川省側の方がお気に入りです。
貴重な体験ができた今回の旅、ほんとうに楽しかったです。

15.May.2007